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竹中造形ブログ

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ZBrushのトランスポーズラインで寸法を確認しながら3Dプリント用に出力する


図のような2つの胸像を立体出力したいとします。
(この記事を書いているZBrushのバージョンは4R7です)

ある程度初期の段階でローポリ直方体のサブツールを作り、これを寸法の基準とします。

MoveかScaleかRotateでトランスポーズラインを出し、直方体の角から角へスナップして直方体の高さに合わせます。
(直方体は頂点数が少ないものがよいと思います。頂点数が多いと角々にスナップさせるのが面倒だからです。)

この状態で
Preferences / Transpose Units / Calibration Distance に基準寸法を入力します。
ここでは基準の直方体の高さを100としました。
これで現在のトランスポーズラインの長さが、100に設定されました。
100units=100mmとして彫刻していきます。


同じ設定箇所のMinor Ticksを10、Major Ticksを1にします。
これでトランスポーズラインの1メモリが1mmになり、更に拡大しても0.1mm刻みでメモリが出てきます。

下図ではスーツの切断面の厚みがメモリ2個分ちょいなので、2mmちょいあるとわかります。


また、トランスポーズライン全体の長さは左上に表示されます。
下図の場合、円の直径はだいたい30mmになります。



さて、3Dデータをエクスポートします。

サブツール名に同一のものがあると上書きされるので、別のサブツール名にしておきます。

ZPluginから3D Print Exporterを開きます。

①サブツールから基準形状を選択。今回は基準にした直方体を選択します。

②inch mmをmmにして、Update Size Ratiosをクリック

③高さ(Y)を基準寸法(今回は上で決めた100)を入力。

④Advanced optionsを開いて、図のようにします。カラーデータの場合はcolor、テクスチャーがある場合はTexturesにオンにしましょう。

⑤設定し終わったら、STL、VRML、OBJのどれかのボタンを押せば3Dデータが書きだされます。

Allは全て出力されます。
サブツール群に不要な物がある場合は出力したいもののみ表示させておいて、Visbleにすると良いでしょう。



出力された3Dデータを別のソフトで読み込んで、サイズが正しいか確認します。
今回はBlenderで読み込みました。
直方体を選択して寸法を見てみると、高さ100になっています。


今回のモデルは、「坂本龍馬がもし明治まで生きて洋服を着たら」です。
似てるでしょうか?
龍馬は満31歳で亡くなりましたが、残ってる写真では額が若干後退していますね。


こちらの記事もどうぞ

ZBrushで3Dプリント用に寸法指定して出力する

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